あなたの身体は乾いてる?湿ってる?
- 和来堂 田畑
- 5月31日
- 読了時間: 4分
5月ももう終わり、いよいよ梅雨に入る時期ですが、この暑さは何なんでしょうね。年々暑くなっている感じはしますけど、気候が厳しいのか自分が弱っているか。年を取っているとは思いたくはないですが、環境のせいにしておきます笑
さて、梅雨の時期に体調が悪くなる方は多いのですが、雨だから何となく調子が悪いと思っている方が意外と多いです。細かく見ると、雨が降る前が辛い方が多いように思います。これには環境の変化が大きくかかわってきます。
身体には常に一定を保とうとする機能が備わっています。これをホメオスタシス(恒常性)と言うのですが、これがまた高性能なのです。 例を挙げると、冬に沖縄に旅行に行ったとします。行った初めは「暖かい」を通り越して「暑い」と感じることもあります。しかし2、3日すると慣れてしまい、それが普通に感じてきます。それはその気候に身体の方が合わせてくれるからです。血圧や体温、心拍などなど。これらをコントロールしているのが、いわゆる自律神経系と言われるものです。
自律神経系は『変化』に非常に敏感だと言われています。その変化に対応して身体の機能を調整していくので、今の気候のように「朝が寒い、昼が暑い」となると、どちらにも対応しようとするために無理が生じてきます。それが体調不良につながります。倦怠感やむくみ、頭痛などがあげられることが多いです。膝痛もよく聞きますよね。
一応、東洋医学(詳しくは中医学)の専門家なので、ここから少し説明します。 題名の「乾く、湿る」の事にもなりますが、周りの環境要因が身体に入ってくると考えられています。それを「外邪(がいじゃ)」と言います。中医学では外から体に向かって悪いものが入ってくる、と考えています。現代でも菌やウイルスは体内に侵入して悪さをするのですが、それとはちょっと違い、自然界にあるものがその対象になります。
具体的には「火(熱)、寒、燥、湿、暑、風」の六つで、これらを『六淫(ろくいん)』と言います。ざっくりと説明すると、
風邪(ふうじゃ): いわゆる風邪(かぜ)の意味ではないです。「百病の長」と呼ばれ、他の邪とくっついて体表から侵入する先導役となります。
寒邪(かんじゃ): 言葉の通り寒さとか冷えが関連する邪です。体が冷えて気血の巡りを滞らせたり、身体を収縮・痙攣させたりします。強い疼痛(冷えると悪化する痛み)や悪寒を引き起こします。
暑邪(しょじゃ): 夏季特有の邪です。熱が身体にこもって激しく消耗させます。多汗、口渇、疲労感を生じ、湿邪とくっついて現れることが非常に多いです。いわゆる夏バテや熱中症がこれに入ります。
湿邪(しつじゃ): 言葉の通り湿気の邪です。胃腸の働きを弱める特徴があります。体が重だるい、むくむ、などの症状があり、症状が長引きやすく治りにくくしてしまう厄介な邪です。
燥邪(そうじゃ): 乾燥する秋季に多く、身体の潤いを減らしてしまう外邪です。口鼻の乾燥、空咳、皮膚の乾燥、便秘など、乾燥症状が主体となります。
火邪・熱邪(かじゃ・ねつじゃ): 暑邪とは違い季節以外も関係します。熱の性質上、上に上にと向かうので、上半身、特に顔に症状が現れやすいです。高熱、顔面紅潮、口渇などがあげられます。進行すると体の中で風を生じるとされ、症状が悪化することがあります。
この中で、これから梅雨に入るので「湿邪」、加えて気温が上がるので「暑邪」に注意が必要になります。 暑邪は、熱中症の対策をイメージしてもらえたら分かりやすいかと思います。
湿邪に関してはちょっと難しいのですが、身体を乾かすことが必要になってきます。いわゆる除湿です。そう言われてもイメージがわかないと思いますが、身体から余計な水分を出すことが治療になります。汗をかいたり尿を出したりということになります。漢方で言うと五苓散や防己黄耆湯が有名ですね。大汗をかく必要はなく、少し汗を出すだけでも状況が変わってきます。
梅雨時期の身体の重だるさやむくみなどが気になった場合、額に少しでいいので汗をかくような行動をとってみてください。身体が軽くなるのを実感できるはずです。 ここで大汗をかくと「陰虚(いんきょ)」と言って、また別の熱の症状が出てしまう場合があるので、サウナなどでむやみに頑張って汗を出したりはしないでくださいね。あくまで身体が変化を起こすきっかけのための「少しの汗」です。
このような身体の変化を鍼や漢方薬でサポートするのが東洋医学や中医学です。たとえば汗が出にくい方や、疲労感が著しくて動けない時なども鍼や漢方でサポートできます。
鍼を刺すだけが鍼灸師の役割ではないので、ご自分の身体の事を多角的に見ることができる鍼灸に、少しでも興味を持って頂けると幸いです。
和来堂はり灸治療院
田畑
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