夏の腰痛(ぎっくり腰)と寝違え
- 和来堂 田畑
- 7月9日
- 読了時間: 4分
こんにちは。和来堂治療院の田畑です。
今年の夏は暑い!毎年同じこと言ってますが、今年は暑い期間が長そうで、もうゲンナリしています。僕は南国生まれですが、今は朝から晩まで治療院に引きこもっているので、外に出ると日差しもつらく、子供のころの暑さ耐性はなくなってしまったように思います泣
さて、お題のぎっくり腰と寝違えですが、この暑くなってから激増中です。ほぼ毎日、初めての方が来られています。特にぎっくり腰が多いです。
鍼治療はどうしても痛い、怖いイメージがあります。それは共感できますが、そんな鍼治療を選ばないといけないくらい辛い状況の方が多いのだと思います。
実はこの時期のぎっくり腰と寝違えの原因のほとんどは「冷え」です。
納得いかない方もいるかもしれませんね。こんだけ暑いので。
最近になってエアコンを使わないで過ごせる時間が極端に減ってきていると感じている方は多いはずです。起きているときはもちろん、寝ているときもエアコンを使われている方がほとんどではないでしょうか。むしろその方がいいですよ、と患者さんにはお話ししています。このエアコンで身体を冷やしているのがきっかけになることが多いです。
一番やってほしくないのがタイマー設定してエアコンが切れてから、暑くて起きてもう一度エアコンを入れることです。
軽く汗ばんだ状態でエアコンが入ると確かに涼しくて快適なのですが、汗が蒸発するときに体温がぐっと下がるので、それがきっかけになってぎっくり腰や寝違えを起こすことが多いです。
健康法も色々ありますが、まずは手間とお金が要らないことから試してみるべきです。
身体はその時期に合わせて変化してきます。いわゆる慣れです。しかし体温より高い気温に適応するのは難しいので、あるものを上手に使っていただきたいのですが、せっかくエアコンを使って寝れるのなら、薄着で寝るのは考えて頂きたいです。薄手でいいので長袖長ズボンを着て寝てもらうだけでも違います。布一枚あるだけで身体の保温性はずいぶん変わります。
もし、運悪くぎっくり腰や寝違えになってしまった場合、まずは痛い場所を押したり揉んだりは僕は勧めていません。整形外科に行かれたことがあるとわかるのですが、痛いところに何もしません。痛み止めと湿布がでるくらいです。痛くて仕方がない場合は何とかしてくれ!と思うのですが、触らないほうが良いと解剖学的、生理学的に分かっているから触らないんです。
整体でもみほぐされて、悪化して鍼を受けに来る方もいます。要は触っていい状態かそうでないか、の見極めが大切です。
急性炎症というのですが、炎症なので熱を持っています。これは冷えがきっかけで痛みが起こっても炎症になっていたら熱を持っていると判断します。これは東洋医学も西洋医学も同じ考えです。
熱を持っているところを揉んだり押したりして無理に血流をよくしたらどうなるでしょうか。筋肉が一時的にほぐれて楽になりますが、時間が経って腰の状態がもとに戻ろうとするときに痛みが一気に出現します。ですので無理やり局所をいじって、そのあとの痛みを好転反応や瞑眩作用と言い切ってしまうのはちょっと違うと僕個人は考えています。
僕自身、実は若いころから何度もぎっくり腰を経験してますが(^^;)、症状が出ている時に痛い場所に触ってほしいなんて思わないですし、痛みが増しそうで怖いです。
鍼はすごく細い針を刺すので、意外ですが押すより刺激(体への負担)は少ないんです。鍼は刺激を受ける皮膚の面積がすごく小さいからです。刺すという行為が怖がられるので、理屈を言っても仕方ないですが、その意外と意外と負担が少ない鍼を『どこに刺すか』が我々鍼灸師の腕の見せ所というわけです。
ぎっくり腰や寝違えで困っていたら、ちょっと怖いかもしれませんが、鍼灸も試して頂けたらと思います。もちろん僕もご縁があればしっかり治療させて頂きますが、早く治るなら別に僕のとこじゃなくてもいいです笑
困っている皆さんに良い鍼灸師との出会いがあることを願っています。
和来堂はり灸治療院
田畑
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